京都大学・計算科学ユニットとは
急速に発展するスーパーコンピュータの能力を活用して、現象の解明や将来の予測を行う「計算科学」は、理論・実験科学に続く「第3の科学」として注目され、近年さまざまな研究分野で数多くの成果を生み出しています。
本「計算科学ユニット」は、京都大学における計算科学研究をより一層推進することを目的とした部局横断的な組織であり、計算科学分野の「横」の連携と、計算科学と計算機科学をつなぐ「縦」の連携を同時に実現することを目的としています。すなわち、同様の研究テーマを持つ異分野の計算科学研究者や、問題解決手法を探求する計算科学研究者、基礎理論の応用・展開先を考えている情報系あるいは計算機科学研究者等の出会いと交流の場となることを目指しています。
また、本ユニットは、学際的な組織の利点を生かして、次世代の計算科学研究者を育成するための部局横断的な教育を提供します。その一例として、平成23年度により開講した全学共通科目「計算科学が拓く世界」(大学院生も受講可)では、各部局の教員がさまざまな分野で計算科学がどのように活用されているかを解説します。一方、大学院科目としては、情報学研究科・情報教育推進センターと協力して、並列プログラミングの基礎から解法のアルゴリズム、計算手法の応用までを幅広くカバーする演習・講義を設定しています。
さらに、本ユニットは、学外の計算科学研究者や関連組織と連携する際の京都大学の拠点的機能を担います。京都大学「計算科学ユニット」にご関心のある方は、学内・学外を問わず、ユニット事務局・連絡先へアクセスください。
計算科学ユニットの活動の成果について
計算科学ユニットは、2010年(平成22年)4月1日に設置され、当初の活動予定期間を延長して2018年(平成30年)3月31日に活動を終了しました。設置時の目標である、本学の計算科学研究者間の「横連携」と高性能計算技術研究者との「縦連携」の強化は、交流会の開催などを通じて着実に進展し、HPCI/JHPCNなどの研究活動に繋がりました。また新しい学問分野である計算科学の教育については、ユニット提供の全学共通科目の開講・実施だけでなく、情報学研究科の大学院横断型科目や神戸大学の学外連携講座を通じて幅広く実施しました。(本ホームページに掲載された情報は活動終了時点のものです)