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授業の内容
概要・目的
数値シミュレーションはその重要性が計算機の進歩とともに急速に増大している。本授業科目では多くの分野において用いられている、偏微分方程式と確率過程の数値計算法について概説する。更に、今日の数値シミュレーションの高速化及び大規模化において重要な役割を担っている並列化技法についても概説する。その後は、演習を通してシミュレーションコードの作成とスレッド並列化を実際に行う。これらの講義と演習を通して、数値シミュレーションと並列化技法に関する理解を深めることが本授業科目の目的である。
授講義9回(矢作担当)
6回 偏微分方程式の離散化法
楕円型偏微分方程式(有限差分法、有限要素法、境界要素法)
双曲型偏微分方程式(有限差分法、有限要素法、有限体積法)
1回 確率過程の数値計算法
2回 並列化技法(OpenMPx1 MPIx1)
演習6回(矢作及び木村担当)
以下の方程式に関するシミュレーションコードの作成とそのスレッド並列化
ポアソン方程式(楕円型): 重力場・静電場・流体 などで広く用いられる
三種の離散化法から選択
移流方程式(双曲型): 流体計算等で用いられる方程式
三種の離散化法から選択
確率微分方程式 二種の方程式から選択
コルモゴロフ方程式:人口など生物の個体数の増減に関する方程式
ブラック・ショールズ方程式:証券等の価格変動に関する方程式
履修要件
学術情報メディアセンター南館の演習室を使用する予定である。その為、演習室の定員(71名)を超える場合は抽選を行うことがある。また、受講する際にはECS-IDを取得しておく必要がある。
C言語もしくはFORTRANで逐次プログラムを作成した経験を前提として講義を行う。また、UNIXの基本的な使い方を知っていることが望ましい。
予備知識
成績評価の方法・基準
(1)OpenMPは、並列化について大きく分けて2つの異なる実装法が存在ため、それぞれを理解できている
(2)OpenMP, MPI, CUDAを適切に利用して、N体計算コードの並列化が行える
以上の項目について、レポートに基づき評価する。さらに、出席率も評価項目とする。
教科書
講義資料は各回に配布する予定。
特に指定しない。
参考書等
OpenMPによる並列プログラミングと数値計算法」牛島、丸善
“Using MPI”, “Using MPI-2”, Gropp et al., MIT Press
「はじめてのCUDAプログラミング」青木、額田、工学社
その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等)
木村欣司:金曜・3限目13:00-14:30 kkimur[at]amp.i.kyoto-u.ac.jp
矢作日出樹:月曜・3限目13:00-14:30 yahagi[at]media.kyoto-u.ac.jp
授業時間外で、質問がある場合には、あらかじめ、上記のアドレスにメールをすること。
授業情報
配当学年 | 大学院 |
---|---|
単位数 | 1 |
開講期 | 前期 |
曜時限 | 木1 |
授業形態 | 演習 |
講義室 | 学術情報メディアセンター南館201 |
担当教員 | 学術情報メディアセンター・特定准教授・矢作日出樹 |