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学術情報メディアセンターセミナー 「DevOps による次世代デジタル学習環境の実現に向けて」

Post date:2015/12/24

 京都大学学術情報メディアセンターでは,月に一度,各分野でご活躍の講師をお招きし,それぞれの研究開発活動の内容や現在抱えている課題についてご紹介いただき,参加者を含めて広く議論を行う機会として,月例セミナーを開催しております.

 126日の学術情報メディアセンターセミナーでは,国立情報学研究所先端ICTセンターの政谷好伸氏および株式会社ドコモgaccoの渡辺泰将氏をお招きし,ご講演いただきます.学内外を問わず多数の方のご参加をお待ちしております.

日時 2016/01/26(火)16時30分〜18時30分
会場

京都大学 学術情報メディアセンター南館 2階 202マルチメディア講義室

定員
参加費用
参加申込み
主催
お問い合わせ

京都大学 学術情報メディアセンター 梶田 将司
075-753-9015
kajita@media.kyoto-u.ac.jp

プログラム

【開催趣旨】


高等教育機関における学びや教えを支援するシステムは,教員のためのコース管理システム・学習管理システム(CMS/LMS),学生のためのeポートフォリオシステム,大学のための教務情報システムが利用されるようになってきているが,これまでの学びや教えの方法論を変えない範囲内での利用に留まっており,各システムに蓄積されつつある様々なデータを解析・活用するラーニングアナリティクスをベースに,大学教育における効果的な利用法につなげていくことができる次世代デジタル学習環境の議論が行われている.しかしながら,教育は文化に依存する部分が多いため,日本には日本の文化にあった次世代デジタル学習環境が必要であり,具体的な議論と実装が求められている.
一方で,クラウドコンピューティングの進展により,計算機資源は「所有から利用へ」と変わり始めており,組織の枠を越えた計算機資源の仮想化と集約が始まっている.しかも,我が国の高等教育機関は,北米の大学と比べて極めて限られた予算の中で新しい情報環境の構築・運用を行わざるを得ないため,次世代デジタル学習環境の実現のためには,クラウド環境を前提に,運用しながら改善を続けていく DevOps (Development and Operations) という新しい方法論で取り組まざるを得ない.
そこで,本セミナーでは,ICTを活用した教育学習活動を支援する情報環境の整備において,DevOpsを実践されている2つの事例をご紹介頂き,次世代デジタル学習環境におけるDevOpsについて議論する.


【プログラム】


◆16:30~16:40
開催趣旨:梶田 将司(情報環境機構/学術情報メディアセンター教授)


◆16:40~17:20:「Jupyter Notebook を用いたインフラ・コード化の実践」
- Literate Computing for Reproducible Infrastructure –
講 演 者:政谷 好伸(国立情報学研究所先端ICTセンター・特任研究員)
講演概要:クラウドサービスの浸透により,サービスの構築・再構築の機会が増加するのに伴って,作業手順をすべてCodeとして記述するInfrastructures as Codeというアプローチが着目されている.ここでの“as Code”は作業手順の正当性がプログラムコードのように,また実行結果も機械的に検証可能であるという意味合いで捉えられがちであるが,むしろ個々の作業の再現性を保証し,その上で作業をカスタマイズ・再利用すると言ったプロセス自体を,Codeとして見える化し,伝達可能にすることにこそ意義がある.DevOpsに於いては,何某かを実際に構築したり機械化したりするだけではなく,設計情報,運用状態を伝達・共有できるようにすることが重要である.このような観点から,ワークフローと実行結果を一体としてドキュメント化できるJupyter Notebookを,クラウド基盤の構築,運用に活用している実践を紹介する.具体的にワークフローやコミュニケーションをどのように改善することができたか説明する.


◆17:20~18:00:「Open edXベースのMOOCサービス『gacco』を支えるDevOps」
講 演 者:渡辺 泰将(株式会社ドコモgacco・gaccoシステム開発プロジェクトマネージャ)
講演概要:無料で学べる大学講座「gacco(ガッコ)」は,米国edXのオープンソース版である「Open edX」をベースとしている.本家のコードは絶えず変化し,機能もセキュリティパッチも最短だと週次で動きがあるようなOSSである.このようなOSSをベースに,本サービスを維持・運営していく中に樹立していったgacco流のDevOpsについて話をする.
DevOpsには,そのためのツール等の環境整備・チーム形成が必須である.gaccoの場合,ソースコードおよび課題管理の基盤である「GitHub」を起点とし,ジョブの自動化基盤である「Jenkins」で単体・結合テストを回し,それらの情報をタスク管理ツール「Trello」,コミュニケーションツール「Slack」に情報集約するという体制をとっている.すでにDevOpsな方にも,これからの方にとっても,ケーススタディとしてご活用いただけるかと考えている.


◆18:00~18:30:パネルディスカッション「DevOpsと次世代デジタル環境」
ファシリテータ:梶田 将司
パネリスト:政谷 好伸(国立情報学研究所先端ICTセンター・特任研究員)
パネリスト:渡辺 泰将(株式会社ドコモgacco・gaccoシステム開発プロジェクトマネージャ)

備考

お身体の不自由な方はエレベーターをご利用いただけますので,事務室にお申し付けください.
【懇親会のご案内】 セミナー終了後,懇親会を開催します.参加される場合は,kajita@media.kyoto-u.ac.jp 宛に,Subjectを「メディアセンターセミナー懇親会参加」としてご連絡ください.詳細は参加申込者に直接連絡いたします(会費2,000円~3,000円,場所は学内にて).

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